生地がうまく焼けても、最後に巻く段階で表面がバキバキに割れてしまっては台無しだ。世界的なパティシエである辻口博啓氏も、メディアや講座で「ロールケーキ作りの真髄は水分保持と巻き始めの角度にある」と指摘している。
生地を割らずに美しい渦巻きを作るための最大の秘訣は、生地が温かいうちに一度「仮巻き」しておくことだ。焼き上がった直後、クッキングシートをつけたまま手前から優しく丸め、そのまま固く絞った濡れ布巾をかけて粗熱をとる。こうすることで生地に「巻き癖」がつき、冷めてからクリームを塗って巻く際にも亀裂が入らなくなる。
また、巻き始めの手前側1cm部分に浅くナイフで2〜3本の切り込みを入れておくことも重要だ。このひと手間により、軸がブレずに芯から綺麗に巻き込めるようになる。