この発見は、すでに医療の最前線に地殻変動を起こし始めている。都内の先進的なクリニックでは、軽度の自律神経失調症や慢性疲労を訴える患者に対し、抗不安薬を処方する前に「認知行動療法を用いたマインドリセット」をプログラムとして提供する動きが広がってきた。薬物治療に頼り切る医療からの脱却だ。
「薬は症状を抑える対症療法に過ぎない」と、ある内科医は指摘する。患者自身が自らの思考の癖に気づき、ストレスに対する脳の反応を書き換える訓練を行うことこそが、根本的な治癒につながるという考え方が、今や日本の医療界のメインストリームになりつつある。