原作ファンすらも黙らせた。それが、実写版『るろうに剣心』における四乃森蒼紫のビジュアルと佇まいが初公開された時の世間の反応だ。長身細身のコート姿、冷徹な美貌。二刀流を操るその姿は、二次元からそのまま抜け出てきたかのようだった。単なるコスプレではない。伊勢谷はキャラクターの「魂」を宿していた。
彼が演じた蒼紫は、亡くした部下たちのために修羅と化す男だ。その狂気的なまでの執念は、伊勢谷自身の持つどこか危うげで、それでいて強烈なカリスマ性と見事に融合していた。スクリーンから放たれる殺気は、演技の枠を超えて観客の肌を刺した。