物語の舞台となった雄英高校ヒーロー科1年A組の面々は、一人ひとりが主役級の背景とデザイン的モチーフを備えている。作中や単行本のカバー裏、公式設定集などで明かされた裏設定の数々は、作品の奥行きを決定づけている。
例えば、麗日お茶子の「無重力(ゼログラビティ)」や轟焦凍の「半冷半燃」といった個性には、彼らが背負う家庭環境や経済的事情、血統の呪縛が色濃く反映されていた。堀越耕平のデザインセンスは、アメコミへのリスペクトを随所に散りばめつつ、日本のアニメ的感性と見事に融合させている。
また、クラスメイトたちの名前に隠された「個性のダジャレや数字の暗号」もファンの探究心をくすぐった。出席番号や名前の漢字に込められたテーマは、彼らが直面する試練や成長の方向性を暗示しており、読み返すたびに新たな発見を与える巧みな仕掛けとなっている。