朝鮮戦争休戦後の1953年に締結された米韓相互防衛条約に基づき、1957年7月に正式設立された在韓米軍司令部。長らくソウル市内の龍山(ヨンサン)基地に置かれていたその中枢機能は、大規模な基地再編計画(YRP:龍山移転計画/LPP:連合土地管理計画)を経て、京畿道平沢市のキャンプ・ハンフリーズへと統合されました。
現在、在韓米軍は陸軍第8軍を中心に、空軍、海軍、海兵隊の統合運用体制をとっています。有事の指揮系統において、在韓米軍と韓国軍は平時には独立した指揮系統を持ちつつも、戦時には米韓連合司令部(CFC)の作戦統制下に置かれます。特筆すべきは、国連軍司令官、米韓連合軍司令官、在韓米軍司令官の3職を同一の米軍4つ星将官(大将)が兼務している点であり、これが極東における強固な指揮系統の要となっています。
朝鮮半島全土に点在していた小規模拠点は統廃合が進められ、現在は重要戦略拠点への集約が完了しています。以下は、主要な韓国の米軍基地一覧とそれぞれの戦略的役割です。
- キャンプ・ハンフリーズ(平沢):在韓米軍司令部、米韓連合司令部、米第8軍司令部が所在する陸軍の最重要中枢拠点。
- 烏山(オサン)空軍基地:米第7空軍司令部および第51戦闘航空団が駐留。ソウル南方約64kmに位置し、北朝鮮に対する航空警戒・防空の中核を担う。
- 群山(クンサン)空軍基地:米第8戦闘航空団(F-16戦闘機主力)が展開する黄海側の前線航空基地。中国方面への警戒監視も担う。
- キャンプ・ウォーカー/キャンプ・ヘンリー(大邱):第19遠征支援コマンドが駐留し、兵站・補給・後方支援司令部として機能。
- 釜山海軍基地(第8埠頭など):米海軍韓国派遣部隊司令部が置かれ、米空母や強襲揚陸艦の寄港地および補給ハブとして機能。
- CP TANGO(タンゴ):ソウル近郊の地下に建設された強固な米韓連合極秘指揮所。核シェルター機能を完備。