「にじのむこうに」が生まれたのは1996年のことです。当時、番組を卒業してシンガーソングライターとして活動していた坂田おさむ氏のもとに、番組制作サイドから新しい「月の歌」の制作依頼が届いたことがすべての始まりでした。
坂田氏が自著や特番インタビューで語った回想によると、楽曲の着想は日常のふとした瞬間に訪れました。どんよりとした雨雲が立ち込め、気分まで沈みがちだったある日、雨が上がり雲の切れ間から光が射し込んだ瞬間、心の中にパッと鮮やかな虹のイメージが広がったといいます。子どもたちに向けて「雨が降って外で遊べなくても、その向こうには必ず素晴らしい青空と虹が待っている」という希望を伝えたいという強い思いが、あの弾むようなメロディと平易でありながら深い言葉を呼び寄せました。
番組関係者の証言によると、デモテープが届いた瞬間、スタジオのスタッフ全員が一聴してその圧倒的なポップセンスと前向きなエネルギーに息をのんだと伝えられています。こうして1996年4月、第8代うたのおにいさん・速水けんたろう氏と、第17代うたのおねえさん・茂森あゆみ氏の歌声によって、全国の茶の間に初めて届けられることとなりました。