長年ネット上で囁かれるAKBの枕営業疑惑は一体なぜここまで広く定着したのでしょうか。その発端を辿ると、グループが爆発的なブレイクを果たした2010年前後の過密なメディア露出と熾烈な選抜競争に行き着きます。
AKB48は「会いに行けるアイドル」として秋葉原からスタートし、選抜総選挙やじゃんけん大会といった実力主義・ファン投票を前面に押し出して支持を広げました。しかし一方で、シングル曲の歌唱メンバーやテレビ番組の出演枠を決める「運営推し」と呼ばれるシステムが存在し、ファンの間では「なぜ急にあのメンバーが抜擢されたのか」「選考基準に不透明な力学が働いているのではないか」という疑念が常に渦巻いていたのです。
そうした不透明感に拍車をかけたのが、当時の巨大匿名掲示板やまとめサイトによる情報拡散でした。ファンの間で生じた嫉妬や推測が「運営や関係者への接待があったに違いない」というストーリーにすり替わり、過激なキーワードとともに瞬く間にネット空間へ定着していったというスキャンダル拡散の経緯が存在します。