教科書上の知識を活きた生きた言葉に変えるには、メディアを活用したリスニングが絶大な効果を発揮する。Netflixで世界的な現象を巻き起こしたドイツ発のSFサスペンス金字塔『DARK -ダーク』は、生のドイツ語表現の宝庫だ。タイムトラベルと一族の愛憎が絡み合う重厚なドラマ空間では、登場人物たちが感情を剥き出しにして「dir」を口にする場面が頻出する。
劇中で強烈な印象を残す「Ich vertraue dir(君を信じている)」や、「Was ist mit dir passiert?(君に一体何があったんだ?)」といったセリフ。緊迫したシーンで紡がれる「dir」の響きは、視聴者の耳に強く残る。字幕と音声を照らし合わせながらドラマを鑑賞することで、机上の勉強では得られない生き生きとしたイントネーションと文脈のニュアンスが脳裏に焼き付くのだ。