長髪と底知れぬ黒い瞳が印象的なイルミは、ゾルディック家の次世代を担う長男として完璧な暗殺術を身につけている。感情を表に出さず、徹底した合理性と歪んだ家族愛に基づいて行動する姿は、登場初期から独特の異彩を放っていた。彼にとって家族の利益と安全こそが絶対であり、そのためなら他者の命を平然と使い捨てる冷酷さを持つ。
少年漫画における一般的なライバルや敵役とは異なり、イルミの恐怖は「話が通じない狂気」ではなく「彼なりの歪んだ論理が完結している点」にある。一切のブレがないその思考回路こそが、読者に深い不気味さを抱かせる理由だ。