今の時代、芸人の評価を決めるのは1時間の番組全体ではない。TikTokやX(旧Twitter)で拡散される、わずか15秒の「切り抜き動画」だ。前後の文脈を無視し、最も刺激的な発言や、他者を攻撃しているように見える瞬間だけが切り取られ、アルゴリズムによって拡散されていく。
一度「失言した芸人」というラベルが貼られれば、それを剥がすのは容易ではない。ネット民による「正義感」を燃料にした叩きは、瞬く間に炎上のスパイラルを生み出し、ランキングの順位を押し上げていく。メディアの主導権が完全に視聴者へと移った証拠とも言えるだろう。