吉本興業の養成所(NSC)に入学したものの、最初は鳴かず飛ばずの時期が続いた。相方との解散を経験し、ピン芸人としての道を模索する中で出会ったのが、アメリカの歌姫・ビヨンセのパフォーマンスだった。言葉の壁を越えて世界を魅了する彼女の姿に、直美は強い衝撃を受ける。
そこからの行動力は凄まじかった。英語の歌詞を耳コピし、ビヨンセのダンスを一コマずつスロー再生して体で覚えた。狂気とも言える練習量。まだ何者でもなかった彼女が、狭いアパートの部屋で一人、鏡に向かって腰を振り続けた日々。あの伝説のリップシンクは、単なる思いつきではなく、崖っぷちに立たされた彼女の「執念」から生まれたものだった。