JR東日本をはじめとする各鉄道会社において、お召し列車の運転士に指名されることは乗務員人生における最高峰の栄誉です。しかし、その選ばれ方は極めて厳格であり、希望して就けるポジションではありません。
候補者として名前が挙がる必須条件は、10年以上の乗務経験と数十万キロに及ぶ完全無事故・無違反の実績です。信号冒進や停止位置不良などのインシデントはもちろん、過去の勤務態度や私生活に至るまで、乗務員としての非の打ちどころがない誠実さが求められます。
技術面では、定時運行の正確性だけでなく、ブレーキ操作や力行(加速)時の衝動を極限まで抑える繊細な技術が審査されます。現場の区所長や指導運転士による推薦を経て、役員クラスの承認を得た者だけが「お召し列車乗務員」として正式に選抜される仕組みです。