お賽銭には、縁起が良いとされる組み合わせの裏に「避けたほうが無難」とされる硬貨の落とし穴が存在します。民間伝承や言葉遊びの範疇ではあるものの、気持ちよくお参りを終えるために知っておきたい知識です。
代表格が「10円玉」です。10は「とお」と読めることから、「縁が遠のく(遠縁)」に通じるとして、単体での投入を敬遠する人が少なくありません。10円を入れたい場合は、1円玉を足して「11円(いいご縁)」にするなどの工夫が見られます。
また、最高額硬貨である「500円玉」にも意外な盲点があります。500円はこれ以上大きな硬貨が存在しないため、「これ以上の効果(硬貨)がない」「頭打ちになる」という見立てがなされることがあります。もちろん、高額の賽銭そのものが失礼にあたるわけではありませんが、語呂合わせを重んじる層の間では注意喚起されるポイントです。
組み合わせで避けたい語呂合わせには次のようなものがあります。
・65円:「ろくなご縁がない」に通じる
・75円:「泣くようなご縁(75=泣く)」を連想させる
・85円:「やっぱりご縁がない(85=やっぱり)」と読める
・95円:「苦しいご縁(95=苦ご縁)」を招くとされる
神道の教理上、特定の硬貨を神様が嫌うという教えはありません。お賽銭の本質は「神仏への日頃の感謝を捧げること」にあります。語呂合わせに過度にとらわれて不安になる必要はありませんが、吉とされる金額を選ぶことで参拝時の気持ちが晴れやかになるのも確かです。