彼女の代表作を語る上で絶対に外せないのが、反戦への祈りが込められた名曲『さとうきび畑』だ。19分にも及ぶ全曲バージョンを、一切の妥協なく歌い上げる姿はまさに圧巻。風の音や波の音、そして戦禍に散った命への哀悼が、彼女のヴォーカルを通して聴く者の眼前にはっきりと情景として浮かび上がる。
一方で、BEGINとタッグを組み、自ら作詞を手掛けた『涙そうそう』は、世代や国境を越えて愛される大ヒット曲となった。亡き兄への深い想いを綴ったこの曲は、哀しみの中にも温かい光を感じさせる不思議な魅力を秘めており、今や教科書にも掲載される現代の童謡・唱歌のような存在となっている。