デジタル化と聞くと「高齢者が置き去りにされるのではないか」という懸念が付きまとう。だが、現場で取材を続けて見えてきたのは、むしろシニア層に対する手厚いサポートの姿だった。
フロアには専門の「デジタルコンシェルジュ」が常駐している。マイナンバーカードを読み取り機にかざせば、氏名や住所が自動印字されるため、高齢者が細かな文字を手書きする必要はほとんどない。「手元が震えて字を書くのが辛かったが、職員さんが笑顔で案内してくれて助かった」と、70代の男性受給者は満足そうに語る。デジタルを「人を減らすため」ではなく「人によるサポートを深めるため」に使う姿勢が徹底されている。