戦術の前提が崩れた。黒海戦線においてウクライナ軍が繰り広げた無人水上艇(USV)と対艦ミサイルの連携攻撃は、世界の海軍関係者に強烈なトラウマを植え付けた。数千万円規模の自爆ドローン艇と小型対艦ミサイルが、ロシア海軍の大型艦を相次いで撃沈・大破させた事実は、海洋戦の力学を不可逆的に変えたのだ。
現在、主要国が急ピッチで進めているのは、有人の戦闘艇と無人艇を同時に指揮する「MUM-T(Manned-Unmanned Teaming)」構想だ。先鋒を務める無人艇が敵のレーダーを惹きつけ、その隙に隠密接近した高速艇から精密長射程ミサイルを叩き込む。この「狼群戦術」の現代的進化形こそが、2026年における最新の海上戦闘モデルである。