日本の名字の99%以上は1文字から3文字で構成されている。その中で、圧倒的な存在感を放つのが漢字5文字の名字だ。代表格は「左衛門三郎(さえもんさぶろう)」と「勘解由小路(かでのこうじ)」。これらは日本に実在する最も長い苗字として知られている。
「左衛門三郎」は埼玉県などにわずかに見られる名字で、かつての官職名と通称が組み合わさって生まれたとされる。一方、「勘解由小路」は京都の公家由来の格式高い名だ。いずれも単に長いだけでなく、千年以上前の日本の社会構造や官職制度の息吹を今に伝える、生きた歴史資料そのものと言える。