県道74号線を沖縄市方面から嘉手納町へと走らせると、巨大なフェンスの向こうに整然と並ぶ格納庫が見えてくる。朝7時半。バイパスからの合流地点では、基地へ入る通勤車両の長い列ができていた。
「数年前と比べて、ゲート前の車両の流れが明らかに変わった」。知花で半世紀近く商店を営む男性(68)はそう語る。AIカメラと自動ナンバースキャナーを組み合わせた新しい検問システムの導入以降、一時的な車両の滞留が急増。これが通勤ラッシュ時のボトルネックになっているという。安全保障上の要請と、市民の日常的な移動の利便性。この二つの要求が、わずか数百メートルのアプローチ道路で激しく衝突している。