近代的な建築へとリニューアルを遂げて以降、最も大きな変革を遂げたのが展示スタイルと鑑賞ルートだ。従来の「順路に従ってガラス越しに並んだ作品を見る」という固定概念を打ち破り、3か月ごとにテーマを入れ替えて作品を順次公開する独自の展示方式を採用している。常設展を置かないことで、訪れるたびに全く新しいアートと出会える仕掛けだ。
最新の鑑賞ルートでは、まず開放的な土間空間で五感をほぐし、深呼吸をしてから展示室へと入る。展示ケースのガラスは極限まで透過率が高められており、まるで作品と自分との間に遮るものが何もないかのような錯覚さえ覚える。作品の解説文を極力削ぎ落とし、直感で美を感じ取らせる演出は、現代のライフスタイルに合わせた見事な体験デザインと言える。