靴の中は、人間が生活する環境下で最も過酷な局所気候(マイクロクライメイト)の一つだ。足の裏には1平方センチメートルあたり約600個もの汗腺が存在し、1日でコップ1杯分(約200ml)の汗をかく。2026年の異常な平均気温の上昇は、靴内部の湿度を常に90%以上に保ち、ニオイの主原因であるイソ吉草酸を生み出す常在菌(雑菌)にとって完璧な「温床」を作り出している。
さらに、近年増加した通気性の低い防水透湿シューズや厚底スニーカーの流行も、靴内部の湿気や熱を逃がしにくくする要因となっている。汗そのものは無臭だが、角質や皮脂が菌によって分解される過程で強烈な酸敗臭が発生するのだ。