1970年代当時の日本の児童文学において、家庭の崩壊や「親の離婚」というテーマを扱うことはタブー視されていました。子どもの本は清く正しく、円満な家族の愛を描くべきだという固定観念が根強かった時代です。
その常識を打ち破った『モモちゃんとアカネちゃん』は、文学界に激震をもたらしました。子どもを子ども扱いせず、人生に起こり得る辛い現実から目を背けない姿勢は、単なるスキャンダラスな話題にとどまらず、作品の芸術的価値としても高く評価されたのです。
結果として本作はサンケイ児童出版文化賞大賞を受賞。児童文学が単なるおとぎ話の枠を越え、過酷な現実を生きる子どもたちの真の支えとなり得ることを証明した歴史的傑作となりました。