2017年2月に発売された白石麻衣の2nd写真集『パスポート』(講談社)は、初版10万部という当時異例の規模でスタートしながら、発売直後から全国の書店で完売が続出しました。その後も重版を驚異的なペースで重ね、累計発行部数50万部を突破するという、21世紀の日本の写真集市場における前人未到の金字塔を打ち立てています。
この異例のロングセラーを支えた最大の要因は、従来の女性アイドル写真集のメインターゲットであった男性ファンに加え、読者の3割以上を20代〜30代の女性層が占めたことにあります。講談社の販売担当者や書店関係者の当時の分析によると、ファッション誌『Ray』の専属モデルや『LARME』のレギュラーモデルを務めていた彼女の「圧倒的な透明感」と「清潔感あふれる美しさ」が、女性読者に「なりたい美の究極形」として自然に受け入れられたことが立証されています。
単なる肌の露出ではなく、光と影のコントラストを計算し尽くした構図、飾らない自然体の笑顔、そして洗練されたランジェリーや水着のセレクトが見事に調和しました。これが「性的な視線」を「美的賛美」へと昇華させ、発売から時間が経過した現在でも新規読者を獲得し続ける原動力となっています。