SNSで「地震雲を発見した」として投稿される画像には、空一面に広がる波のような模様や、一本の線のように伸びる直線的な雲が多く見られます。見た目の異様さから「不吉な前兆ではないか」と恐れられがちですが、大気物理学の観点から見れば、その正体はすべて通常の大気現象で説明がつく雲です。
雲は上空の風速、湿度、気温の急激な変化や地形の影響によって、時として幾何学的で不気味な形状を作り出します。例えば、夕焼けに照らされた波状の雲は陰影が強調されるため、普段は見慣れない異様な姿に見えることがあります。
実際の気象観測データと照らし合わせても、これらの雲が現れた場所や日時に特定の地震が規則正しく起きているという事実は確認されていません。つまり、SNSで出回るインパクトのある画像の正体は、珍しい気象条件下で生まれた「偶然の造形美」に過ぎないのです。