十八代目中村勘三郎さんの訃報は、主要メディアの追悼ニュースとしてトップで報じられ、日本中に深い悲しみが広がりました。伝統的な古典歌舞伎の神髄を極めながら、「平成中村座」や「野田版歌舞伎」「コクーン歌舞伎」など、境界を越えた挑戦で演劇界を牽引していた中心人物の喪失だったからです。
2012年12月27日、東京・築地本願寺で営まれた本葬・告別式には、歌舞伎界の重鎮をはじめ、演劇・映画界のスター、そして一般のファンを含む1万2,000人以上が参列しました。
参列者からは「早すぎる」「歌舞伎の未来を照らしていた太陽を失った」と惜しむ声が溢れ、祭壇に掲げられた満面の笑みを浮かべる勘三郎さんの遺影に向かって、鳴り止まない拍手と「中村屋!」の大向こうが響き渡りました。