図書館の貸出カードに自分の名前を刻み、雫が気づくのを静かに待っていた甘酸っぱい演出。図書室の窓から差し込む光、朝靄の中を自転車の荷台に雫を乗せて坂道を登る力強い足取り。「あまさわせいじ」という響きと共に思い起こされるのは、誰もが一度は憧れた完璧で、しかし泥臭く努力する一人の少年の姿だ。
正しく名前を読み解き、その背景にあるクリエイターたちの熱量やキャストの奇跡的な巡り合わせを知ることで、『耳をすませば』という名作の解像度は一気に跳ね上がる。次にスクリーンで彼に出会うとき、その第一声に耳を傾けてみてほしい。そこには、二度と戻らない青春の輝きが満ちている。 (出典: 天沢 聖司 読み方(Yahoo!ニュース))