彼が表現者としての基礎を築いたMALICE MIZERは、ギタリストのManaを中心に結成された伝説的バンドだ。「クラシックとロックの融合」「静寂と狂気」という明確なコンセプトのもと、GACKTは圧倒的な声量と表現力でバンドの絶対的アイコンとなった。Manaが構築する緻密な世界観と、彼の持つ圧倒的な華やかさが化学反応を起こしたことで、ヴィジュアル系というジャンルそのものが芸術の域へと昇華された。
ライブステージは音楽ライブという領域をはるかに超越した演劇的な構成で作られていた。完璧に計算し尽くされた仕草や表情の作り込みは、当時の音楽業界関係者を驚愕させた。どこを切り取っても絵画のように完成された美意識は、彼らの活動期間中、常にシーンの最前線を走り続ける原動力となった。