競馬用語の中で「放馬」と混同されやすい言葉に「カンパイ(不正発走)」があります。両者は発生するタイミングと意味合いが明確に異なります。
カンパイ(不正発走)とは、スターターが合図を出す前にゲートが誤作動で開いてしまったり、発走直後に重大な機材トラブル・他馬の危険な妨害が生じたりした際に、発走を不成立として「やり直す」処置を指します。赤旗が振られ、スターターの合図で全馬がゲートへ引き返します。言葉の由来は、明治時代の居留地競馬で英語の「Come back!(戻れ)」が日本語として定着したものと言われています。
これに対し、放馬は「騎手を乗せていない状態で馬が単独疾走している状態」そのものを指します。カンパイが発生した際、騎手が止められずにそのまま馬が走り去ってしまう「カンパイ後の放馬」という最悪の複合トラブルに発展するケースも稀に存在します。