近年の宇宙旅行の商業化や、健康寿命を延ばす「抗老化(アンチエイジング)」研究の現場でも、この二つの違いが議論の的になっている。
宇宙空間の強い放射線は、染色体を物理的に切断してしまうリスクがある。これは「本棚が壊れる」ような深刻なダメージだ。一方で、地球上での日々のストレスや食生活は、遺伝子の塩基配列そのものは変えずに、そのスイッチのON/OFFを切り替える。これが「エピジェネティクス」と呼ばれる分野だ。若返り研究の最前線では、遺伝子のスイッチを若い頃の状態にリセットする技術の開発が佳境を迎えている。