事故が発生したのは、冷え込みが強まっていた土曜日の深夜、23時30分頃のことでした。現場となったのは、学校敷地から離れた総合グラウンドです。陸上競技場やサッカー場などを備えた広大な敷地に、併設された運動部寮で暮らす高校2年生の男子生徒3名が、消灯時間を過ぎた後に姿を現しました。
生徒たちの目的は、普段はグラウンドの土をならすために使用されているグランド整備用車両(ナンバープレートのない軽乗用車)を走らせることでした。運転席に当時16歳の生徒が座り、助手席に17歳の生徒、後部座席にもう1人の同級生が乗り込み、照明の消えた夜間グラウンドを走行し始めました。
しかし、グラウンドの端にある傾斜(法面)に差しかかった際、車両のコントロールを失って乗り上げ、車体は大きくバランスを崩して左側へ横転しました。窓から投げ出された助手席の生徒が車体の下敷きとなり、胸部を強く圧迫されました。同乗していた生徒が119番通報を行い、救急隊が駆けつけて病院へ緊急搬送されたものの、およそ2時間後に死亡が確認されるという最悪の結末を迎えました。
捜査関係者の証言によると、現場のタイヤ痕や車両の損傷状況から、速度を出した状態で急激なハンドル操作を行った形跡が認められており、深夜の悪ふざけ感覚で行われた危険運転が、取り返しのつかない悲劇を招いた経緯が浮き彫りとなっています。