『それいけ!アンパンマン』におけるバイキンマンとアンパンマンの関係は、日本アニメ史に残る黄金の対比だ。アンパンマン役を務める戸田恵子とは、長年にわたる深い信頼関係で結ばれている。スタジオでのアフレコ現場では、台本を超えた息の合った掛け合いが自然発生的に生まれるという。
戸田恵子とのマイク前のやり取りは、長年培われた呼吸そのものだ。長年敵対する役柄でありながら、お互いの出方を瞬時に察知し、絶妙なテンポ感を生み出す技は芸術の領域。言葉の裏にある微細なニュアンスの応酬が、子供たちだけでなく大人の心まで掴んで離さない理由となっている。