楽曲の芯を作っているのは、間違いなくトラヴィス・クラークの情熱的で伸びやかなトーンです。しかし、そこに静かな透明感をもたらしたエレナ・コーツの存在なくして、この曲の爆発的なヒットはあり得ませんでした。
男女の視点が交錯するデュエット構造によって、聴き手は自分自身の記憶をどちらかの歌声に重ね合わせることができます。切々と訴えかけるトラヴィスの声に、包み込むようなエレナの声が重なる瞬間、楽曲の感情表現は最高潮に達します。掛け合いの美しさが、孤独の悲しさと愛の温もりの対比をより鮮明に描き出しています。