制度の根幹を押さえておこう。育児・介護休業法において、企業が短時間勤務制度(1日原則6時間)を「義務」として設置しなければならないのは、子供が3歳になるまでだ。これを超えると法律上の強制力は消え、努力義務へとトーンダウンする。
ここに見落としがちな罠がある。「3歳に達する日」とは、法律上「3歳の誕生日の前日」を指す。例えば、4月15日生まれの子供なら、4月14日の23時59分が期限だ。この日を過ぎれば、企業側は理論上、翌日から通常勤務への復帰を求める権利を持つ。しかし現実は甘くない。3歳を迎えたばかりの幼児を抱え、突如フルタイムに突入した親たちが「魔の3歳児問題」に直面し、疲弊する構図が長年続いてきた。