問題はキャリアだけに留まらない。人生の節目である「結婚」の場面でも、過去の報いが牙をむく。近年、婚前調査を専門とする探偵事務所への依頼件数は前年比で1.5倍に増加している。調査対象者の「学生時代の素行」は、依頼主が最も重視する項目の一つだ。
「娘の婚約者が、かつて凄惨なネットいじめの主導者だったことが判明し、破談にしました」。そう語る都内在住の50代女性の表情は硬い。加害者側は『若気の至り』で済ませようとするが、被害者とその家族にとっては一生のトラウマだ。冷酷な人間性を隠して幸せな家庭を築こうとしても、過去の犠牲者の怨念が、最も守りたいものを破壊する引き金になる。