生前、彼は単なる「癒やしの詩人」として片付けられることを嫌ったという。今回の特別展で公開された創作ノートや習作からは、一つの言葉、一画の線を生み出すために、彼がどれほどの葛藤と狂気を抱えていたかが伝わってくる。何百枚もの紙を破り捨て、墨まみれになりながら「素朴さ」を追求したプロフェッショナルの姿だ。
彼が目指したのは、誰にでも読める平易な言葉で、誰にも真似できない深みに達することだった。その凄まじい執念が背景にあるからこそ、何十年経っても言葉の強度が失われない。単なる思いつきのポエムとは一線を画す、圧倒的な質量がそこには存在する。