2026年の春闘交渉は、まさに日本経済の分水嶺となる。燃料費や食料品の相次ぐ値上げにより、実質賃金の低下傾向に歯止めがかからない。そうした局面で打ち出された強気の要求数字は、業界全体に大きな揺さぶりをかけている。
経営側からは当然、コスト増に対する懸念の声が上がる。しかし、ここで思い切った投資を行わなければ、優秀な人材は他業界や海外へと流出してしまう。一時的な手当の支給ではなく、基本給を底上げするベースアップ(ベア)にこだわり抜く姿勢こそが、今回の交渉の核心だ。
「物価高に負けない賃上げ」は、もはやスローガンではない。現場で働く一人ひとりの購買力を戻し、消費の好循環を作り出すための絶対条件となっている。