「あんなに高いところから注いだら冷めてしまうのでは?」「紅茶のマナーとしてどうなのか?」という疑問は、放送当初から絶えず囁かれてきた。
結論から言うと、紅茶のマナーとしては完全なアウトだ。イギリスの伝統的なアフタヌーンティーにおいて、ティーポットを高く掲げて注ぐ行為は行儀が悪いとされる。しかし、科学的な視点に立つと面白い事実が浮かび上がる。
高い位置から落とすことで、液体が空気に触れる面積が格段に増える。これにより茶葉の香りが一気に開き、酸素が豊富に含まれることで口当たりがまろやかになるのだ。モロッコのミントティーやインドのチャイでも同様の技法が使われている。つまり、マナー違反でありながら、味と香りを最大限に引き出すという意味では理にかなった「右京流の実験」なのだ。