Q1:水道水と市販のペットボトル飲料水では、どちらを飲む方が安全ですか?
A1:マイクロプラスチックの粒子数という観点からは、日本の水道水の方が圧倒的に含有量が少ないことが各種の測定データから判明しています。日本の水道局の高度浄水処理(砂ろ過や凝集沈殿)によって原水中の微粒子の大部分が除去されるのに対し、ペットボトル水は容器の開閉摩擦やボトルの成型過程で生じたナノ〜マイクロ粒子が数十倍から数百倍多く検出される傾向にあります。日常の飲用水としては、水道水を高性能な家庭用浄水器に通して飲む方法が最もリスクとコストを抑えられます。
Q2:魚介類を食べることでマイクロプラスチックが体に溜まるのが心配です。魚を食べるのを控えるべきですか?
A2:魚を食べることを控える必要はありません。大型魚や中型魚の場合、マイクロプラスチックが滞留するのは消化管(内臓)であり、私たちが日常的に食べる「筋肉(身)」の部分に微粒子が移行・蓄積することは極めて稀です。内臓を取り除いて調理する通常の魚料理であれば、摂取リスクは無視できるレベルに留まります。シラスや小魚、貝類(カキやムール貝など)は内臓ごと摂取するため若干の粒子を取り込みますが、魚介類に含まれるオメガ3脂肪酸(EPA・DHA)や良質なたんぱく質の健康メリットの方がはるかに上回るため、バランスよく摂取することが推奨されます。
Q3:すでに体内に取り込まれてしまったマイクロプラスチックは、デトックスや断食で排出できますか?
A3:医学的なエビデンスとして、いわゆる「デトックスサプリ」や「断食」によって組織内に沈着したプラスチック粒子が特異的に排出されるという科学的根拠は存在しません。消化管内にある粒子は特別なことをしなくとも便とともに自然排出されます。問題となる組織内の微小粒子に対しては、無根拠なデトックス療法に頼るのではなく、「日常的な侵入経路を遮断して新たな暴露量を減らすこと」と、「十分な睡眠や抗酸化作用のあるバランスの良い食事(野菜や果物など)によって生体の異物排除能と抗炎症機能を高く保つこと」が最も現実的で確実なアプローチです。