今回、本誌は関係筋から独占的に入手した未公開の内部文書や個人的な手記を解析した。そこから浮かび上がったのは、教科書的な歴史像とは大きく異なる一人の人間の葛藤だ。
これまで「静観者」と見なされがちだった政界の裏舞台において、実際には主要な華族議員たちと極秘裏に協議を重ね、国家の危機回避に向けたパイプ役を果たしていた痕跡が明記されていた。さらには、宮中行事の裏で繰り広げられた権力闘争の仲裁や、華族財産の維持管理を巡る生々しい記録も残されている。華やかな称号の裏に隠された苦悩とリアリズムは、これまでの概念を根本から覆す説得力を持っている。