本作が遺した最大の功績の一つは、現実の競馬界への多大な還元だろう。中でも目を見張るのが、引退馬の養老支援活動に対する資金流入だ。
かつては引退後の余生が社会問題化することも多かった競走馬たちだが、ファンの「推し馬」に対する情熱はクラウドファンディングを通じて億単位の寄付金を生み出した。ナイスネイチャのバースデードネーションをはじめとする取り組みは、ゲームを超えた現実の馬たちの救済につながっている。
さらに、セレクトセール(競走馬の競り市)にも変化の波が押し寄せた。サイバーエージェントの藤田晋社長をはじめとする関係者が億単位の良血馬を次々と落札し、現役の競走馬所有とゲームIPの双方で好循環を生み出している。現実のレースで自社ゆかりの馬が勝利し、それがゲームへフィードバックされるという前例のないサイクルが完成したのだ。