ロサンゼルス・エンゼルスで孤軍奮闘していた時代、大谷は勝利に飢えていた。どれほど個人的な数字を残してもプレーオフ進出が叶わないジレンマの中で、彼が最優先した条件は「勝ち続けるチームを作ること」だった。
その熱望を具体的な契約条項へと昇華させたのが、代理人事務所CAAスポーツの敏腕エージェント、ネズ・バレロ氏だ。同氏はドジャース首脳陣に対し、チームが後払いによって浮いた資金でムーキー・ベッツやタイラー・グラスノー、山本由伸らの獲得・補強に動くことを確約させた。選手本人の強い勝利への執着とエージェントの緻密なファイナンシャルデザインが結実した結果が、この金字塔なのだ。