企業の誠実さを計るうえで、最もごまかしが利かないのが公開されている各種データです。美辞麗句が並ぶ採用サイトを見る前に、まずは冷徹な数値チェックから始める必要があります。
まず注目すべきは優良企業の離職率基準です。厚生労働省の統計によると、大卒就職者の3年以内離職率は全国平均で約3割を推移していますが、社員定着に本腰を入れている優良企業では3年以内離職率が10%未満、トップクラスでは3%以下にとどまります。特に「過去3年間の新卒定着率」や「中途採用者の定着率」が開示されているかどうかは、企業の自信の表れです。
次に確認すべきは有給消化率と平均残業時間のバランスです。優良とされる企業の現場では、有給消化率が80%以上、月間平均残業時間が15〜20時間以内に収まっているケースが標準的です。ここで注意したいのは、「みなし残業代(固定残業代)が45時間分含まれている」といった求人設計です。制度上は残業が少ないと謳っていても、定額働かせ放題の温床になっているリスクを警戒しなければなりません。