物語の中盤から終盤にかけて、野崎の真意は常に煙に巻かれていた。主人公・乃木との間で繰り広げられた化かし合い、秘密組織「別班」の動向を探る冷徹な洞察力。彼は果たすべき正義のために動いているのか、それとも何か別の意図を隠し持っているのか。画面越しに漂うその不穏な緊張感は、ドラマ全体のサスペンス度を極限まで引き上げた。
相手の心理を完全に読み切り、一歩先を行く情報戦の鮮やかさ。野崎が見せるほんの一瞬の表情の陰りに、誰もが「まだ何か裏があるのでは」と勘ぐらずにはいられなかった。最後まで観客を退屈させない極上のミステリー構造は、彼の底知れぬキャラクター性に支えられていたと言える。