細江氏の分析において最大の核となるのが、元騎手の直感と観察眼を言語化した独自の馬体診断だ。単に「太い」「細い」といった馬体重の増減だけに惑わされることはない。肩の可動域、首差しの角度、さらには毛艶の光沢から、その馬が「今まさに走りたい状態にあるか」を的確に察知する。
競走馬は生身の生き物であり、追い切りのタイムが良くても精神的にピリピリしていたり、踏み込みに力強さを欠いていたりすれば、本番で本来の能力を発揮できない。こうしたパドックやトレセンでの微妙な変化を見抜くアプローチこそが、彼女の予想が多くのファンからバイブルとされる最大の理由だ。