過去に報じられた霊柩車の追突事故ニュースを検証すると、事故が発生する背景には特有の交通事情と運行上の理由が存在します。ニュースで取り上げられる事例の多くは、交差点での右左折時における巻き込みや、信号待ち停車中に後続の一般車両から追突されるパターンです。
事故を引き起こす理由と真相には、大きく分けて「一般車両側の要因」と「運行スケジュール・環境要因」の2つが挙げられます。
一般車両側の要因として多いのが、車列への無理な割り込みや前方不注意です。霊柩車を先頭に親族が乗るマイクロバスやハイヤーが隊列を組んで走行している際、その車列に慣れていない一般ドライバーが強引に割り込もうとして接触する事故が後を絶ちません。また、霊柩車は安全面と格式を重んじて通常よりも慎重な低速運転を行うため、後続車が車間距離を見誤って追突してしまうケースも目立ちます。
一方、運行側の要因としては、長距離搬送や深夜・早朝の病院迎えにおけるドライバーの集中力低下、悪天候時の視界不良などが挙げられます。霊柩車は国土交通省の認可を受けた「一般貨物自動車運送事業(霊柩限定)」の緑ナンバー車両であり、運行前点検やアルコールチェック、法定の労務管理が厳格に義務付けられていますが、予期せぬ突風やスリップ事故などを完全に防ぎ切ることは困難です。