一方で、自ら距離を詰めてしまう「パーソナルスペースが極端に狭い人」側の心理はどうなっているのだろうか。最新の行動分析によれば、他人の空間に平然と踏み込む人々には共通した心理特性が存在することが分かってきた。
日本心理学会やアメリカ心理学会が発表した研究データや論文を分析すると、他者のパーソナルスペースを侵害する行動は、承認欲求の高まりや空間認知能力の偏り、さらには支配欲と密接に関連していることが指摘されている。心理学者の渋谷昌三は、対人距離の取り方には個人の内面や無意識の対人欲求が顕著に表れると説く。距離を無遠慮に詰める人は、相手に対する支配的な態度を無意識に示そうとしているか、あるいは自分自身の寂しさを埋めるために相手の反応を意図的に無視しているケースが多いのだ。