「凧揚げ=広い場所を全速力で走るもの」という固定概念は、0歳児保育においては捨て去る必要があります。自力走行が難しい、あるいは歩行が不安定な乳幼児に対して、保育現場では全く異なるアプローチが取られています。
保育士が実践するのは、「風を見せる」演出です。大人が凧の糸を持ち、赤ちゃんの目の前でゆっくりと左右に歩きます。ふんわりと膨らむ袋、ゆらゆら揺れるリボン。大人が起こす小さな風に反応して動くオブジェクトを、赤ちゃんは目を輝かせて追います。
室内であれば、エアコンの微風や扇風機の弱風を利用する方法も効果的です。風上に凧をかざすだけで、室内であっても見事な浮揚感が生まれます。子どもを抱っこしたままゆっくり歩き、風を切る感覚を全身で共有する抱っこ凧揚げも、親子の絆(アタッチメント)を深める素晴らしい手法です。