日本有数の果樹王国である福島にとって、気候変動はダイレクトに経済的打撃へと直結する。特に「あかつき」に代表される特産の桃や、晩秋に収穫されるリンゴは、開花時期の凍霜害や夏場の高温障害の脅威に常に晒されている状態だ。
福島市飯坂地区で果樹園を営む生産者は、遮光ネットの導入や散水氷結法の改良など、連日手探りの防除策に追われている。開花が例年より2週間近く早まるケースが増え、受粉のタイミングを合わせるだけでも至難の業だ。伝統のブランド価値を守り抜くため、一部の農家では高温に強い新品種への改植や、スマート農業センサーによるピンポイントの温度管理を導入し始めている。