口に運んだときの風味と味わいの構成にも、明確なアプローチの違いが表れます。
キーマカレーの調理では、クミン、コリアンダー、ターメリック、ガラムマサラなどの単体スパイスを油でテンパリング(加熱して香りを移す技法)し、生姜やニンニク、トマト、ヨーグルトとともに肉の旨味を引き出します。肉の臭みを消しながらスパイスの芳醇な立ち上がりを楽しむ構成です。
一方のドライカレーは、ミックススパイスである「カレー粉(赤缶など)」をベースに、ウスターソース、トマトケチャップ、コンソメ、バターといった洋食ならではの旨味調味料を組み合わせます。どこか懐かしくコク深い、日本人の舌に馴染みやすい親しみのある風味が特徴です。