リバイバルの火種を一瞬で世界規模の業火へと変えたのは、言うまでもなくTikTokやInstagramのショート動画だ。ハッシュタグを通じて膨大なスタイリング動画や古着のディグ(発掘)動画が拡散され、トレンドの寿命と広がり方は根本から覆された。
この激変はファッション産業そのものの構造をも揺さぶっている。かつてはパリやミラノのオートクチュールが頂点からトレンドを下ろしていたが、今やソーシャルメディア上で可視化されたユースカルチャーの熱量を、老舗メゾンが後追いする構図が定着した。アーカイブピースの価格が高騰し、各ブランドが当時のシグネチャーを再解釈したカプセルコレクションを連発する現象は、ボトムアップ型トレンドの勝利を雄弁に物語っている。