この物語の白眉とも言えるのが、ミランダがアンディの「安物の青いセーター」を冷徹に分析するシーンだ。自分が着ている服は、自分が選んだものではなく、この部屋にいる人間たちが巨額の資金を投じて流行らせたものなのだと突きつけられる。ファッションを「くだらない見栄の張り合い」と見下していたアンディの鼻がへし折られた瞬間だった。
ここからアンディの逆襲が始まる。カリスマスタイリストのナイジェルの助けを借り、シャネルやマノロ・ブラニクで身を固めた彼女は、次第にミランダの期待に応える優秀なアシスタントへと変貌を遂げていく。外見の変化は、彼女のプロ意識の目覚めでもあった。